d.上総湊~小糸川の最近のブログ記事

◎H19.9.13 追記   岩さんよりの道路通行情報
 鹿野山~小糸川への下り道(第3図のAルートで鹿野山~荻作間)を通ったが、道が荒れており、一般の人には勧められない。道が沢筋化し段差のあるところが2ケ所程ある。
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                                     H17.11.13
 坂東順礼道の現地調査結果(上総湊~鹿野山~小糸川)


1.調査目的
 「坂東順禮獨案内図」、十返舎一九の第十編「坂東順礼」などに記載されている題記のルートを調査した。
 <参考文献と記載地名>
(1)「坂東順禮獨案内図(大黒屋平吉板)」  百首~叶山~(糠田)~高倉
(2)「坂東順礼(十返舎一九)」   百首~叶山~(糠田)~高倉
(3)「復刻古地図  安房・上総・下総三国図(1843年)」 
(4)「かのふ山紀行」 君津市立久留里城址資料館 平成11年度企画展リーフレット
(5)房総の歴史街道(さいとうはるき) 2002年
(6)国土地理院 5万分の1; 明治36年測図

2.調査年月日と概要
 平成17年11月4日(金) 晴れ JR上総湊駅から折りたたみ自転車で調査。
 高倉観音あたりまで行く予定であったが、鹿野山~荻作間の山道で時間を費やし糖田(小糸川)あたりで暗くなってしまい、当日はここで終了とし暗闇の中を自転車でJR君津駅へ(約6km)。

minatokoitogai.jpg            第1図 概要図(地図使用承認C昭文社第05E001号)

3.調査結果
a.総括
・スタート地点の上総湊は、湊川河口に位置する薬王院とした。ここから鹿野山間は車道の登りである。このルートは鹿野山への参道(東西南北)の一つの南参道であるが、マザー牧場などの建設により旧道は殆ど無くなってしまったと言われている。
 少しでも旧道近くをと仏母寺に寄るルートを選んだが、マザー牧場の通過とこの通過には入場料を必要とすることからルートとして不適確と判断される。
 *当日は門が開いていたことから、自転車を引いて静かに通過させてもらった。
・鳥居峠への入り口は見過ごしたのか発見できなかった。なお、国民宿舎は廃止され更地とのこと。
・測地観測所に寄ったが、この入り口部に道標があった。又、入り口から10m程は行った処に馬登への旧道の入り口があったが道は荒れている感じである。
・鹿野山~荻作間の旧道は、入り口部は車が通れる程の広さであったが、30m程で狭くなり歩くのが精一杯の登山道に変った。道は荒れ沢筋化しており、自転車は押す、肩に掛ける、ブッシュをかきわけるといった状態で、市販地図では二本線道路になっているが、これは間違いである。*地図会社へ連絡済
  一般の人には勧められないし、手入れがなければ数年で通行は不可能になると想定される。
・荻作~糖田間にも廃道に近い区間がある。
・鹿野山~糖田間の最短ルートとして、このル-ト調査をしたが、一般ルートとして位置づけるには無理があり、第3図に示すB、Cルートを選定することになる。

minatokanousan1.JPG

             第2図 上総湊~鹿野山

minatokoitozu2.jpg                      第3図 鹿野山~小糸川

b.現地での聞き取り調査結果など
①地点 薬王寺 海辺にあり。松平定信が植えたと伝えられる銀杏の大木があった。近くに竹岡の標石もあった。
②地点 海良 橋からの突き当たり崖。地蔵があったも思われる切り込みの穴があるも地蔵はなし。
③地点 天羽高校近く 交差点角地。 崖の切り込みに地蔵群あり。道路工事で集められたものと思われる。

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④地点 更和 T字交差点。現在はここが鹿野山の入り口になっているが、天保14年(1843年)安房・上総・下総三国図によれば、台原~横峰が当時の入り口になっている。
⑤地点 福聚院。江戸期には佐貫への主要街道沿いにあり、又鹿野山への入り口であったことから、それなりの村であったと推測されるが面影はない。古い墓石が境内の片隅に埋もれていて「墓石の墓場」の状況にあった。時代の流れ・寂しさを感じさせられた。
⑥地点 ゴミ焼却場入り口

minatokoito2.jpg⑦地点 仏母寺入り口
⑧地点 仏母寺 尼寺で仏様の母マーヤが祭られ、子授けのお守りがある。家畜を供養することを願って建立された供養塔がある。マザー牧場と関係がありそう。
⑨地点 県道163号への分岐交差点
⑩地点 サンライフクラブ鹿野山への入り口。鳥居峠の入り口かも知れないが、関係者以外入場禁止の看板があり引き返した。

minatokoito3.jpg⑪地点 測地観測所入り口(春日神社前)  道標あり。入り口から10m程は行った処に馬登への旧道の入り口があったが、道は荒れている感じである。(入り口は軽自動車巾、未舗装)
⑫地点 荻作への旧道入り口  地蔵堂が道の反対側にある。樹木で覆われておりトンネル状態。
⑬地点 神野寺  納経時に道を聞いたところ、馬登からの旧道についてはTV撮影があって案内したとのこと。当方が目的としている萩作への旧道については、道が荒れているから気をけてのアドバイスを受けたがそのとおりであった。

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⑭地点 この付近に道標があるとのことであったが発見できず。自転車を押して・持っての重労働で、2度ほど両手を突いてのバッタリで手とズボンが泥まみれ。北斜面のため湿っている。
⑮地点 車道(未舗装)に出たところ  句碑あり、芭蕉関連。

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⑯地点 荻作 菅原神社手前  T交差点 近くの農家の奥さんに道を聞いた。100m程先に観音堂あり。

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地点 旧道入り口  道を間違え中島側へ、配水場先でウォーキング中の奥さんに道を聞いたところ旧道入り口まで案内して下さった。感謝・感謝。初めての人がこの入り口を見つけるのは大変である。道は荒れており自転車は押して通過。
 樹木が覆い被さりトンネル状態で暗い。ゴミの散乱もあり。約100mの区間。

⑱地点 旧道出口 出口部の農家の親父さんが草刈中で道を聞く。道探しの主旨を話している間にウォーキング中の近所のご夫婦も加わり30分以上お話しをした。当方が降りてきた道を犬と鹿野山まで登られたことがあるとのこと。
 「背後の道は市道であるが、上部に住宅が出来て土砂が流れ込み急に荒れてきた」とのこと。
 *三人の写真を撮ったことから、後日の調査時に届けた。柿を2個いただいた。

minatokoito7.jpg⑲地点 この地点での小糸川の渡河は橋がなくて不可。水田地帯で土地区画整備済み。
⑳地点 福岡 台中  鹿野山北参道の入り口。鹿野山参道の大きな石碑あり。桜並木が続いている。
近くの長谷観音堂がありお参りした。堂の近くで農家のおばあさんと話したが、温かい話しが聞けて幸せであった。 *この地点の内容は11月20日の調査結果による。

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4.まとめ
・上総湊~鹿野山間は、調査した道(車道)を巡礼道にしてもOKである。
・鹿野山~⑮地点間の直線的な旧道は、通行不可(廃道)の取り扱いが適切と判断される。
・荻作~糖田間は、通行不可(廃道に近い)の区間があり、このルートも巡礼道とするのは不適切と判断される。
・以上から、上総湊~鹿野山~糖田間は、旧道(修行道)の歩きは適切でなく、鹿野山へのB、Cルートなどの車道ルートとなる。
<補足>
 地元の皆さんの話しでは、車の通らない道は急速に荒れる・廃道になってきているとのこと。これは地元において生活の一部として山に入らなくなったためとのこと。(山菜、茸、薪炭などを採りに行かなくなった

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